1週間のトレッキングだとエベレスト方面は非現実的で、自ずとアンナプルナとランタンが候補になる。
人気上昇中のマルディーヒマールと、まったく登らずに帰って来たランタンへの再挑戦。
二者択一で選んだのはリベンジのランタン渓谷。
シャブルベジ行きのバスに乗っていると、徐々に当時の記憶が蘇ってきた。
朝7時。今日から1週間行動を共にするガイドさんがやってきた。日本語、英語が堪能なガイド『ブラビン君』とシャブルベジ行きのバスが集まるマチャポカリへ移動。バイラワから乗ったときのような小綺麗なエアコン付きバスかなあ。短時間で移動できる乗り合いジープかなあ。ドキドキのバスご対面タイムまで外で待つ。
誘導されたのは、至る所が痛んでいる絶望のローカルバスだった…。
くたびれた車内と似つかない大きなモニターから大音量のネパール映画が流れている。座席のリクライニングは壊れていて、通路もたくさんの荷物で一杯だ。
そして雨が降らないこの季節。窓や扉の隙間から絶え間なく入り込む土煙と排気ガスは強烈で、マスクをしていてもほとんど意味を成していない。このバスで8時間はキツ過ぎる…。
カトマンドゥを出て2時間で最初の休憩ポイントに到着。改めてバスの車体を眺めてみるとバンパーをはじめ凹みやキズが多数。もう終点まで故障せずに走り抜けてくれればいいや。
お昼は4年前と同じトリスリバザールとの分岐点で。カトマンドゥからここまで3時間。道中かなりの箇所で道路の舗装工事が行われていたので、数ヶ月後には所要時間がかなり短縮されそう。
ネパールの国民食『ダルバード』豆のスープ、ダールは辛くないので勢いよく食べられます。
知っていたけれど、トリスリから先の道路は劣悪過ぎ!
未舗装かつ断崖絶壁を走るバスは一歩間違えば天国行きのバスとなる。大型トラックが対向車で来たときなどは乗務員のみならず、乗客も「もっと左に寄せられるぞ!」などと声を上げ、バスの車内は大騒動だ。
ドゥンチェ手前のチェックポストでバスは停車。ここでツーリストはランタン入域料3000ルピーをお支払い。自分はガイドさんに手続きをお任せなのでお気楽モード。
ツーリスト全員のパーミットが無事に発行され、バスは再発進。このすぐ先、ドゥンチェバザールにもチェックポストがあるが、そこではバスの乗務員が手続きを代行してくれる。
乗務員を降ろしたあと、バスは止まらずに走行していくけれど慌てなくても大丈夫。ドゥンチェのバザールは九十九折になっているので、ヘアピンカーブを曲がった先で斜面を駆け下りてきた乗務員が再乗車できるのだ。
谷底のシャブルベジまではドゥンチェから1時間ほどで到着。宿は目抜通りにないようでガイドさんは川のほうへ降りる細い道を進んでいく。歩くこと2分。バザールの一段下。『ヤラピークゲストハウス』がトレッキング初日の宿。
他に宿泊客はおらず貸切らしい。部屋は清潔で快適。なにより外廊下があるので、部屋に閉じ込められることもなさそうだ。Wi-Fiはあるが繋がらない時もある。ホットシャワーはほぼ水で真冬だと浴びるのは難しそう…。
小休憩後、シャブルベジのバザールを回ってトレッキングのストックを物色。1本650ルピーのものを500ルピーまで値切ろうと粘ってみるも根負けし、2本1200ルピーで購入した。これでトレッキングの装備は完了したハズ。夕飯はチキントゥクパとエベレストビール。きっと明日から下山までお酒はお預けでしょう。
重いザックを背負いたくないので、荷物は最小限。寝袋やテルモスも持ってきていない。とにかく体力を抑える軽装作戦でトレッキングを乗り切る算段だ。今回も雨が降られないことを祈るのみ。
★旅メモ★
・シャブルベジのバザールにはトレッカー向けのチェックポストがあり、パスポート顔写真ページのコピーが1枚必要になる。コピーは向かいの商店で10ルピー払えば取得可能。
・トレッキングで使用しない荷物は手配したトレッキング会社、泊まっている宿で預かってもらうことができるが、服などはタメルのクリーニング店に出しておくと、帰って来たときに洗い立ての服を着ることができる。大半のクリーニング店は重量制で1キロ100ルピー。預ける際に引き取り日が遅くなると伝えておくと安心。
TAOCOCO
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